大学受験予備校 沖縄文理学院
チェス、始めました。対戦者求む。
「盤上も机上も、言語化で第一感を鍛える」
難関大学対応の大学受験専門予備校として中高一貫校の中学生と高校生を対象に、数学、英語、国語を指導する沖縄文理学院。教育基本法や日本国憲法の高い理想と理念を大切にしながら、受験という学びのシーンで忘れられがちな「楽しく学ぶ」というモットーを持つ。ケーキの焼ける甘い香りが漂い、卓球や将棋、チェス盤などがそこら中に置かれた学びと遊びが共存する教室で、生徒が自主的に学ぶ姿勢を育んでいる。

ジュクタン 最近チェスを始めたとか?
城殿 そうなんです。生徒が「Duolingoでチェスを覚えたから先生対戦しましょう」と言うので、ルールを覚えました。ただ、チェスはまだ将棋ほどやりこんでいないので、将棋のようにパッと見て先が見えてこない。途中で真っ暗闇になって、次の一手が何も浮かばなくなることがありました。それでもなんとか自分の中でこれかと思って指すと見当違いだったりして駒を取られてしまう。そういった感覚は、僕にとってとても久しぶりで新鮮でした。数学の問題を前に、何をすればいいかわからなくなっている生徒も、きっとこんな感覚なんだと思います。チェスや将棋には相手が必要で、局面を読み、次の一手を模索しながらどんどん手を動かしてチェスや将棋を指し合うことで第一感が鍛えられ、それが勉強にも活きてくる。そういったことができるのが文理学院の良さだと改めて感じています。

ジュクタン 城殿先生でも先が見えなくなることがあるんですね。
城殿 もちろんです。だから僕は今30秒くらいで解けるタクティクスを1日に100問くらい解くのを日課にしています。大切なのはパッと見て、パッと解くこと。そして復習。そこでポイントとなるのが、AIによる解析と言語化です。また、自分のレーティングに合う難問への挑戦を並行して行っています。将棋もAIを使いますが、チェスと将棋は似ているようで似ていなくて、将棋を学んだことがチェスを学ぶ上での助けになるし、妨げにもなる。新しい事を始めるのは難しい。だから面白い。
ジュクタン 習得のポイントが「言語化」とは?
城殿 人によっては視覚情報を積み重ねてマスターする人もいるので何が正解かは断定できませんが、僕の場合は記憶に定着させるために言語化が必要です。用語を覚え正しく理解することでその物事に対する分解能も上がります。今、僕にチェスを教えてくれるのはAIですが、AIの評価をそのまま受け取るのではなく、自分が何故この様な手を指そうと思ったのかを言語化して次の仮説を立てるのです。それを検証し、矛盾が生じたらどうしてそうなったのかを考え、次の仮説を立てる。その繰り返し。なんだか研究者みたいですよね。言語化を重ねていくと、初めて見る局面でも「これはあの形に近い」と分類できるようになって、良い手が浮かびやすくなる。それが第一感です。数学も同じで、初見の問題でも、これまで解いてきた問題と結びつけられれば手が動き出します。そこはケーキ作りも同じですね。最近僕は毎日睡眠時間を削ってでもチェスをしていて、よくこのモチベーションはどこから来るのかと聞かれるのですが、僕にとって「できるまでやる」のは、意識して頑張ることではなく当たり前のこと。わからないことを、わからないままにしておけないんです。


沖縄文理学院 学院長
城殿 啓介先生
愛知県出身。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。ブリヂストン研究員を経て2011年来沖。現在は沖縄文理学院の学院長として生徒と楽しく学ぶを実践。
趣味は将棋と卓球。最近は生徒から誘われて始めたチェスに没頭中。またケーキ作りにもハマり、日々材料の配合や加熱時間など仮説検証しながら美味しいケーキを研究中。